面談予約はこちら
予約専用ダイヤル

0422-07-5393

受付時間:9:00~18:00(平日)

相続税がかかる財産・かからない財産|課税対象を一覧で確認

相続財産を把握した後のSTEP 2

相続税がかかる財産・かからない財産

相続税は、亡くなった方名義の預貯金や不動産だけを合計すればよいわけではありません。死亡保険金、死亡退職金、一定の生前贈与、家族名義の財産など、民法上の遺産と相続税の課税対象は一致しないことがあります。

預貯金・不動産・株式死亡保険金死亡退職金生前贈与名義預金・名義株式非課税財産
30秒で結論

相続税の課税対象を判断するときは、「誰の名義か」だけではなく、実質的に誰の財産か、死亡により取得した権利か、生前贈与の加算対象か、非課税規定があるかを順番に確認します。財産を把握した後、この判定をしてから相続税評価へ進みます。

POSITION

このページは「財産を見つける」と「評価する」の間です

まず財産調査で全体像を把握し、次に何を相続税計算へ入れるのかを判定し、その後に土地・株式などの評価額を計算します。この順序を入れ替えると、評価漏れや不要な評価につながります。

1財産を把握預金、不動産、株式、保険、債務などを調べる
2課税対象を判定本ページ。相続税計算に入るもの・入らないものを分ける
3財産を評価土地・株式などを相続税評価額へ置き換える
4債務等を控除確実な債務・一定の葬式費用を確認する
5相続税を計算基礎控除、税率、各種控除を反映する
財産そのものの調査はこちら: 相続財産を把握し、評価する

TAXABLE ASSETS

相続税がかかる財産は、大きく4つに分けて考えます

01 本来の相続財産

相続・遺贈で取得する経済的価値のある財産

現金・預貯金・土地・家屋・有価証券など、金銭に見積もることができる経済的価値のあるものが原則として対象です。

  • 現金・預貯金
  • 土地・建物・借地権等
  • 上場株式・非上場株式・投資信託等
  • 貸付金・未収金
  • 貴金属・美術品・会員権等
03 生前贈与

死亡時に持っていなくても加算される財産があります

暦年課税の一定の贈与や相続時精算課税適用財産は、相続税の課税価格に加算される場合があります。

海外・デジタル

国内にない財産も対象となることがあります

海外預金・海外証券・海外不動産・暗号資産等も財産です。国外財産の課税範囲は、被相続人・取得者の住所、国籍等によって確認します。

権利も財産

「物」だけが相続財産ではありません

貸付金、特許権、著作権その他の権利など、金銭に見積もることができる経済的価値があるものも対象となります。

TAX / NON-TAX

「受け取った=全部課税」でも、「遺産でない=非課税」でもありません

課税対象になり得る

民法上の遺産だけではない

非課税・控除の可能性

相続税計算から除かれる部分もある

  • 墓地・墓石・日常礼拝用の仏壇・仏具等
  • 一定額までの死亡保険金
  • 一定額までの死亡退職金
  • 一定の公益目的財産・寄附財産
  • 要件を満たす債務・葬式費用は別途控除
「非課税財産」と「債務控除」は別の仕組みです。借入金や未払金、一定の葬式費用は「財産ではないから非課税」という整理ではなく、要件を満たすものを遺産総額等から差し引く仕組みです。

NON-TAXABLE

代表的な「相続税がかからない財産」

財産・制度基本的な取扱い注意点
墓地・墓石・仏壇・仏具等日常礼拝の用に供するものは原則非課税骨とう的価値がある投資対象・商品等は課税対象となる場合があります。
死亡保険金相続人が取得した場合、非課税限度額は原則「500万円 × 法定相続人の数」相続人以外が取得した保険金にはこの非課税規定はありません。相続放棄者の取扱いにも注意します。
死亡退職金等一定の死亡退職金等について、非課税限度額は原則「500万円 × 法定相続人の数」死亡後3年以内に支給が確定した退職手当金等など、みなし相続財産の範囲を確認します。
公益目的の一定の財産一定要件を満たすものは非課税取得者・利用目的・確実性等の要件があります。
一定の寄附財産申告期限までに国・地方公共団体・一定の公益法人等へ寄附した財産等は特例対象となる場合があります寄附先・期限・要件を個別に確認します。
生命保険・死亡退職金は「全部非課税」ではありません。まず相続税の課税対象となるみなし相続財産として捉え、その上で非課税限度額を差し引く、という順序で確認します。
生命保険・死亡退職金のページを見る

GIFT ADD-BACK

生前贈与は「亡くなる前3年」だけを見ればよいとは限りません

令和6年1月1日以後の暦年課税による贈与は、制度上、加算対象期間が7年へ延長されています。ただし経過措置があるため、実際の加算対象期間は相続開始日によって異なります。

相続開始日暦年課税の加算対象期間実務上の確認
令和8年(2026年)12月31日まで相続開始前3年以内2026年中に開始する相続では、現時点の実際の加算期間は3年以内です。
令和9年(2027年)1月1日~令和12年(2030年)12月31日令和6年(2024年)1月1日から相続開始日まで段階的に加算期間が伸びます。
令和13年(2031年)1月1日以後相続開始前7年以内3年超7年以内部分については一定の100万円控除があります。
重要:旧ページのように「死亡前3年以内の贈与財産」とだけ記載すると、今後の相続について誤解を招きます。相続開始日と贈与日をセットで確認します。

DEBTS & FUNERAL COSTS

借入金・未払金・葬式費用は「課税財産」と別に確認します

相続税の課税価格を計算するときは、一定の債務や葬式費用を差し引けます。ただし、何でも控除できるわけではなく、被相続人の死亡時に存在し、確実と認められる債務かなどを確認します。

  • 金融機関からの借入金
  • 未払の医療費・税金等
  • 一定の葬式費用
  • 保証債務は原則として別途慎重に判定
  • 非課税財産に関する一定の債務は控除不可の場合あり
  • 誰が債務を負担するかも確認
保証債務は「借金だから当然控除」ではありません。原則として確実な債務とはいえないため債務控除の対象外ですが、主債務者が弁済不能で保証人が履行せざるを得ず、求償しても回収見込みがないなど一定の場合は例外があります。

TAX OFFICE / TAX ACCOUNTANT

税務署はここを見る・税理士はここを見る

税務署はここを見る

「申告された財産」だけでなく、その外側

  • 被相続人・家族名義口座の資金移動
  • 死亡前の大口出金と使途
  • 生命保険・退職金の支払状況
  • 生前贈与の履歴
  • 海外送金・国外財産
  • 債務控除の実在性・確実性
税理士はここを見る

「名義」ではなく、課税関係を一つずつ整理

  • 民法上の相続財産か
  • みなし相続財産か
  • 非課税規定があるか
  • 生前贈与の加算対象か
  • 実質的な帰属者は誰か
  • 次の財産評価へ回すべき財産か
当事務所の考え方

最初から「課税・非課税」を決めつけません

財産調査で得られた資料、契約関係、資金の動き、贈与の経緯等を確認し、課税対象の判定と評価を分けて進めます。判断が難しいものは、申告書上の説明資料・書面添付等も含め、申告後を見据えて整理します。

税務調査まで見据えた確認: 相続税の税務調査|税務署はどこを見る?

SELF CHECK

課税対象判定セルフチェック

  • 死亡保険金・死亡退職金を受け取る人がいる
  • 家族名義の預金・証券がある
  • 死亡前に多額の現金引き出しがある
  • 過去に子・孫へ贈与をしている
  • 相続時精算課税を選択している
  • 海外送金・海外口座・海外不動産がある
  • 会社への貸付金・非上場株式がある
  • 借入金・未払金・保証債務がある
  • 生命保険の契約者・保険料負担者・受取人が複雑
  • 「これは相続財産ではない」と家族間で意見が分かれている
1つでも判断に迷うものがあれば、評価の前に課税関係を整理することをおすすめします。課税対象ではない財産を評価しても意味がなく、逆に課税対象を落としたまま税額計算へ進むと申告漏れにつながります。

FAQ

よくある質問

Q.亡くなった父名義ではない預金も相続税の対象になりますか?
なる場合があります。名義が配偶者や子でも、預金の原資、贈与の合意、通帳・印鑑の管理、払戻し・使用状況などから実質的に被相続人に帰属すると判断される場合には、名義預金として相続財産に含める検討が必要です。 名義預金の詳しい解説
Q.生命保険金は遺産分割の対象ではないので、相続税もかかりませんか?
いいえ。被相続人が保険料を負担していた一定の死亡保険金は、民法上の本来の相続財産ではなくても、相続税法上のみなし相続財産として課税対象になります。相続人が受け取る場合には一定の非課税限度額があります。 生命保険・死亡退職金の詳しい解説
Q.2026年に相続が発生した場合、生前贈与は7年分加算しますか?
2026年12月31日までに開始した相続について、暦年課税の実際の加算対象期間は相続開始前3年以内です。令和6年1月1日以後の贈与について制度上は7年加算へ延長されていますが、経過措置により2027年以後段階的に対象期間が伸びます。
Q.相続時精算課税で毎年110万円以下なら、相続時にも関係ありませんか?
相続時精算課税の詳しい解説はこちら
令和6年1月1日以後の贈与については、相続時精算課税に係る年110万円の基礎控除が設けられています。原則として、相続税に加算する金額は贈与年ごとの贈与時価額からこの基礎控除額を控除した残額です。令和5年以前の贈与は取扱いが異なります。
Q.借金があればすべて相続財産から引けますか?
すべてではありません。被相続人の死亡時に存在し、確実と認められる債務などが原則です。保証債務や非課税財産に関する債務など、控除に制限があるものがあります。

AUTHORITATIVE SOURCES

主な根拠資料

相続財産に「入れる・入れない」で迷った段階からご相談ください

相続税は、計算式より前の「何を課税対象にするか」という判定が重要です。家族名義財産、生前贈与、生命保険、死亡前出金、海外資産など、判断が難しい財産も含めて整理します。

 
この記事を担当した執筆者
佐々木税務会計事務所 共同代表 佐々木 清子
保有資格税理士・行政書士
専門分野相続税・家族問題・不動産
経歴大手税理士法人において、相続税申告、財産評価、遺産分割、生前対策、相続手続など、数多くの資産税案件に携わった後、佐々木税務会計事務所の共同代表として現在に至ります。 これまで、遺産総額数千万円規模の一般のご家庭から、数百億円規模の資産を有する地主・企業オーナーまで、幅広いお客様の相続・資産承継をサポートしてまいりました。 相続は、ご家族ごとに抱える事情や想いが異なり、同じ案件は一つとしてありません。 そのため私は、税法や制度だけに目を向けるのではなく、お客様一人ひとりのお話を丁寧にお伺いし、ご家族にとって最適な選択肢をご提案することを何より大切にしています。 相続税申告はもちろん、財産評価、遺産分割、生前対策、遺言書の作成、資産承継など、それぞれのご家庭の状況に応じたきめ細やかなサポートを心掛けています。 また、相続手続が完了した後も、ご家族が安心して生活を送れるよう、資産承継後の見守りや財産管理に関するご相談にも継続して対応しております。 相続は、一度きりの手続きではなく、ご家族のこれからの人生につながる大切な節目です。 だからこそ、お客様の不安に寄り添い、一つひとつの疑問を丁寧に解消しながら、安心して未来へ歩んでいただけるよう、誠実にサポートしてまいります。
専門家紹介はこちら