まず確認する範囲
ご家族からの聞き取り、通帳・郵便物・契約書・確定申告書・固定資産税資料・保険資料など、通常入手できる資料から財産と債務の候補を整理します。
相続税の計算は、いきなり税率を掛けるところから始まりません。まず、被相続人にどのような財産・債務があったのかを、入手できる資料や情報から丁寧に確認し、その中から相続税の対象となるものを判定し、相続税上の価額に置き換える必要があります。
相続税申告で最初に大切なのは「財産をいくらと評価するか」より前に、「何を評価すべきか、合理的な範囲で財産の全体像を把握すること」です。 財産調査 → 課税対象の判定 → 評価という順番で進めます。
INVESTIGATION SCOPE
被相続人が生涯に利用したすべての金融機関、遠隔地の古い休眠口座、存在自体が分からない海外資産、契約の手掛かりがない貸金庫内の財産などを、無制限に探索することは現実的ではありません。大切なのは、入手できる情報と手掛かりを整理し、重要性・必要性に応じて合理的な範囲で調査を進めることです。
ご家族からの聞き取り、通帳・郵便物・契約書・確定申告書・固定資産税資料・保険資料など、通常入手できる資料から財産と債務の候補を整理します。
証券会社への送金、海外送金、貸金庫利用料、家族口座への大口送金など、別の財産の存在をうかがわせる事情があれば、必要に応じて追加調査を検討します。
財産規模、被相続人の生活歴・職歴、保有資料、申告履歴、金融取引、海外との関係などにより、確認すべき範囲や優先順位は変わります。
合理的な調査を尽くしても、手掛かりのない財産まで必ず把握できるとは限りません。当事務所では、確認した資料・調査事項・追加確認事項を整理しながら進めます。
THREE STEPS
相続財産の一覧を作っただけでは、相続税申告の準備は終わりません。名義だけでは判断できない財産、生前の資金移動、みなし相続財産、債務なども含めて整理した後、税務上の評価へ進みます。
通帳、証券、固定資産税資料、保険関係書類、借入資料、郵便物、確定申告書などから、財産と債務の全体像を確認します。
相続財産そのものだけでなく、死亡保険金などの取扱い、生前贈与、家族名義財産など、相続税の対象に含めるべきものを整理します。
土地、建物、株式、預貯金、非上場株式など、財産の種類ごとの評価方法により、申告で使用する価額を算定します。
ASSET INVESTIGATION
ご家族が財産をすべて把握しているとは限りません。被相続人が管理していた資料だけでなく、収入・支出・資産形成の流れも確認し、財産と債務の候補を洗い出します。
BY ASSET TYPE
財産軸から確認できるよう、主要な資産ごとに調査と評価の入口を整理します。詳しい評価方法は各専門ページで解説します。
口座、残高、既経過利息、公社債などを確認します。過去の資金移動も別途確認が必要になることがあります。
預貯金・金融資産を見る →所在地、地目、面積、利用状況、権利関係などを確認し、土地ごとの評価方法へ進みます。
土地の評価を見る →借地権・貸宅地など、所有関係と利用関係が異なる土地は権利関係を整理して評価します。
借地・貸地を見る →銘柄、株数、証券会社、相続開始日前後の価格情報などを確認します。
上場株式を見る →会社規模、株主関係、決算内容、保有資産等によって評価が大きく変わるため、会社資料を確認します。
非上場株式を見る →契約者・被保険者・受取人だけでなく、保険料負担者や契約内容も確認します。
生命保険等を見る →※上記リンクは2026年8月8日時点の最新サイトマップに掲載されている現行URLです。財産別ページは現時点では旧URLで公開されているものがあるため、将来予定URLへ先回りせず、実在する公開URLを使用しています。
DOCUMENTS
申告書に記載する金額だけを一覧にするのではなく、何を確認し、どの資料を根拠にその金額を使ったかを整理しておくことが重要です。
〖相続財産別〗相続税の申告に必要な書類一覧では、財産の種類ごとに必要資料を詳しく確認できます。
| 財産・債務 | 主な確認事項 | 主な資料例 |
|---|---|---|
| 預貯金 | 金融機関・支店・口座・残高・資金移動 | 通帳、残高証明、取引履歴 |
| 不動産 | 所在地・持分・面積・利用状況・権利関係 | 登記事項、固定資産税課税明細、賃貸借契約等 |
| 上場株式等 | 銘柄・数量・保有先・価格 | 証券会社残高資料、取引報告書等 |
| 非上場株式 | 株数・株主・会社規模・決算内容 | 株主名簿、決算書、法人税申告書等 |
| 生命保険 | 契約関係・保険料負担・保険事故・受取人 | 保険証券、支払通知、契約内容資料等 |
| 債務 | 相続開始日時点の残額・負担者・債務の実在性 | 残高証明、返済予定表、請求書等 |
| 生前の資金移動 | 贈与・生活費・貸付・立替・財産購入等の使途 | 通帳、振込記録、契約書、領収書等 |
TAXABLE OR NOT
相続税の対象は、被相続人名義の財産だけとは限りません。一方で、財産として存在していても相続税上の取扱いを個別に確認するものがあります。この判定は子ページで詳しく整理します。
預貯金、不動産、株式、貸付金など、相続・遺贈により取得する財産を確認します。
民法上の遺産と相続税の課税対象は一致しないことがあるため、税務上の取扱いを別に判定します。
名義だけで判断せず、資金の原資、管理、収益の帰属、贈与の事実などを確認します。
PRACTICAL FLOW
相続発生後の全体スケジュールは 相続が発生した方へ、相続税申告全体の判断は 相続税で困ったら最初に読むページ で確認できます。
誰が相続人になるのか、遺言書があるのかを確認します。
手元資料、郵便物、申告書、金融・不動産・保険関係資料等から全体像を作ります。
金融機関、証券会社、保険会社、不動産関係資料など、必要な証明資料をそろえます。
名義だけでは判断せず、原資、管理、使途、贈与の実態などを確認します。
相続税の計算に含める財産・債務等を整理します。
土地、株式、預貯金、非上場株式など、財産ごとの評価方法を適用します。
評価額と根拠資料を紐づけ、遺産分割・相続税計算へ進める状態にします。
OUR APPROACH
相続税申告では、見つかった財産を計算するだけではなく、財産の確認範囲を適切に設定し、重要な手掛かりを見落とさない工程が重要です。当事務所では、相続人関係の確認とあわせ、資料の整理・財産調査・評価まで一連の流れとして検討します。
「どこの銀行を使っていたか分からない」「不動産が何件あるか分からない」「証券や保険の資料が見つからない」といった状態から、必要資料と確認手順を整理します。
財産を全部把握できてから相談する必要はありません。
SELF CHECK
未確認項目が多い場合は、相続税の試算より先に財産調査を進めた方がよいことがあります。
FAQ
相続税申告では、財産を「評価すること」だけでなく「何を評価すべきかを把握すること」が重要です。預貯金、不動産、株式、保険、家族名義財産、生前の資金移動など、確認すべき範囲から整理します。相続全般をまとめて相談したい方は 相続ワンストップ相談 もご覧ください。

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