10ヶ月以内に遺産分割&相続税申告しなかった場合
相続税の配偶者軽減(配偶者控除)と小規模宅地等の特例が受けられなくなります。
相続税の申告と納税の期限は相続開始を知った日から10ヶ月以内ですが、
配偶者についての相続税額の軽減(※注1)
居住用宅地や事業用宅地の特例(※注2)は、
遺産分割協議書(又は遺言書)を添付した相続税申告書を提出して、受けられる特例です。
もし10ヶ月以内に遺産分割協議と相続税申告を済ませないと、これらの特例を受けられないままの相続税を相続人全員が法定相続分で分担して納めないといけなくなります。(※注3)
その上、亡くなった方の預金出金が制限(※注4)され、家賃も分散されるので、その納税は相続人の自腹になってしまいます。
つまり、遺言が無いまま相続発生した場合は、遺産分割の協議や相続税申告は放っておいてはダメです。
早めにスタートしないと、損をしていまうケースがあります。
※注1
配偶者の法定相続分や1億6,000万円までの相続分については、配偶者の相続税のみ軽減される特例です。
※注2
● 居住用宅地の特例は、配偶者や同居相続人が相続した場合には評価の80%を減額という特例です(最大適用面積330㎡)。
● 事業用宅地の特例は、相続人が事業継続した場合には評価の80%減額という特例です(最大適用面積400㎡)。
※注3
「分割見込書」を未分割相続税申告書に添付提出していれば、その後3年以内に遺産分割協議がまとまった際に、相続税の還付申告は可能です。
※注4
民法改正により、未分割のままでも預金の一部は出金できるようになりました。
この記事を担当した執筆者

佐々木税務会計事務所
共同代表
佐々木 清子
保有資格税理士・行政書士
専門分野相続税・家族問題・不動産
経歴大手税理士法人において、相続税申告、財産評価、遺産分割、生前対策、相続手続など、数多くの資産税案件に携わった後、佐々木税務会計事務所の共同代表として現在に至ります。 これまで、遺産総額数千万円規模の一般のご家庭から、数百億円規模の資産を有する地主・企業オーナーまで、幅広いお客様の相続・資産承継をサポートしてまいりました。 相続は、ご家族ごとに抱える事情や想いが異なり、同じ案件は一つとしてありません。 そのため私は、税法や制度だけに目を向けるのではなく、お客様一人ひとりのお話を丁寧にお伺いし、ご家族にとって最適な選択肢をご提案することを何より大切にしています。 相続税申告はもちろん、財産評価、遺産分割、生前対策、遺言書の作成、資産承継など、それぞれのご家庭の状況に応じたきめ細やかなサポートを心掛けています。 また、相続手続が完了した後も、ご家族が安心して生活を送れるよう、資産承継後の見守りや財産管理に関するご相談にも継続して対応しております。 相続は、一度きりの手続きではなく、ご家族のこれからの人生につながる大切な節目です。 だからこそ、お客様の不安に寄り添い、一つひとつの疑問を丁寧に解消しながら、安心して未来へ歩んでいただけるよう、誠実にサポートしてまいります。
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