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公正証書遺言|作り方・費用・必要書類・注意点を解説

公正証書遺言は、
「予約して当日に作る書類」ではありません

財産と家族を整理し、内容を決め、公証人と事前調整をしたうえで、最後に遺言者本人の意思を確認して完成します。

STEP 1
内容を決める
誰に・何を・なぜ残すか
STEP 2
公証人と事前調整
資料提出・原案作成・確認修正
STEP 3
作成日当日
本人+公証人+証人2名
01公証人が関与方式不備を抑えやすい
02証人2名一定の人はなれない
03検認不要死亡後に進めやすい
04原本を保管紛失・改ざん対策
05大切なのは中身税・不動産まで設計

30秒で結論

公正証書遺言の強みは「形式の確実性」。でも、財産の分け方は別に考えます

公正証書遺言は、公証人が本人の真意を確認し、証人2名の立会いのもとで作成する遺言です。検認が不要で、原本の保管体制も整っており、方式不備による無効リスクを大きく抑えられます。

ただし、公正証書という「形式」を選べば、誰に何を残すかまで自動的に最適になるわけではありません。不動産、相続税、遺留分、納税資金、二次相続などは、作成前に別途検討する必要があります。

特に重要:家族や専門家が事前準備をしても、作成当日に遺言者本人が内容を理解し、自分自身の意思として確認できなければ、その場で作成できないことがあります。
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「公正証書にするか」より先に、「何を誰に残すか」を確認します

公証人は、公正証書を適法・確実に作成する専門家です。一方、相続税、不動産評価、納税資金、二次相続まで含めた財産配分が自動的に最適化されるわけではありません。

  • 相続税評価額と実際の売却価値に大きな差がないか
  • 不動産を取得する相続人に納税資金が残るか
  • 配偶者の税額軽減だけで一次相続を決めていないか
  • 二次相続まで含めた家族全体の税負担はどうなるか
  • 遺留分侵害額を支払う現金を確保できるか
01

公正証書遺言とは?

公正証書遺言は、遺言者本人が、公証人と証人2名の前で遺言内容を伝え、公証人がそれが本人の真意であることを確認し、遺言公正証書として作成する方式です。

作成時には、遺言者本人に内容を読み聞かせ、または閲覧させ、内容に間違いがないことを確認します。

主なメリット

  • 法律実務に精通した公証人が関与する
  • 方式不備による無効リスクを抑えやすい
  • 家庭裁判所の検認が不要
  • 原本が公証制度の下で保管される
  • 自書が難しい方でも利用できる場合がある
  • 病院・自宅・施設への公証人出張も可能

主な注意点

  • 証人2名が必要
  • 公証人手数料がかかる
  • 資料収集と事前調整が必要
  • 作成日まで時間を要する場合がある
  • 本人の意思・遺言能力の確認が必要
  • 公正証書でも内容設計が不適切なら別の問題が残る
02

実際の流れ|最初の連絡から完成まで6STEP

STEP 1家族・財産整理誰に何を残すか
STEP 2公証役場へ相談電話・メール等
STEP 3資料・希望を提出メモでも可
STEP 4原案作成・修正公証人と調整
STEP 5作成日を確定本人・証人の日程調整
STEP 6当日完成本人の真意確認
「相談予約」と「作成日の予約」は同じではありません。まず必要資料や希望内容を公証人へ伝え、原案を確認・修正し、内容が固まってから作成日時を決めるのが通常の流れです。
実務ではここに注意

「予約日=完成日」と考えない

公証役場への最初の連絡後、資料確認、公証人による原案作成、本人側の確認・修正、証人・本人との日程調整を経て作成日を迎えます。健康状態に不安がある場合ほど、早めの着手が重要です。

03

公証役場へ最初に何を伝える? 完成した法律文書は不要です

最初から自分で完成版の遺言文案を書き上げる必要はありません。日本公証人連合会も、どの財産を誰に相続・遺贈させたいかなどを整理したメモと必要資料を基に、公証人が遺言公正証書案を作成する流れを案内しています。

最初に整理しておくとよいこと

  • 遺言者の家族関係・推定相続人
  • 誰に財産を残したいか
  • 自宅・土地・収益不動産を誰に残すか
  • 預貯金・証券をどう分けるか
  • 相続人以外への遺贈があるか
  • 遺言執行者を誰にするか
  • 第1取得者が先に亡くなった場合の第2指定
  • 付言事項で伝えたいこと
ただし、「公証人に行ってから全部考えればよい」という意味ではありません。不動産や相続税が大きい方は、公証人へ提出する案を作る前に財産配分を検討した方が安全です。
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財産目録は「遺言を書くため」だけでなく「税負担を読むため」に使います

特に不動産が多い方では、固定資産税評価額、相続税評価額、実勢価格は一致しません。金額だけを見て「同じくらいに分けた」つもりでも、経済価値や将来の換金性、相続税負担には差が出ることがあります。

04

主な必要書類|早めに集めると作成がスムーズです

資料主な目的
本人確認資料印鑑登録証明書、または運転免許証・マイナンバーカード等の顔写真付き身分証明書など
戸籍謄本・除籍謄本等遺言者と相続人との続柄確認
受遺者の住所資料相続人以外へ遺贈する場合
不動産登記事項証明書土地・建物の特定
固定資産評価証明書等不動産価額・手数料算定等
預貯金通帳・コピー等口座の特定
証人予定者の情報氏名・住所・生年月日等
遺言執行者の資料相続人・受遺者以外を指定する場合等
案件によって追加資料が必要になることがあります。必要書類を最初にすべて揃えられるかどうかも、完成までの期間を左右します。
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公証人が原案を作成 → 本人が確認 → 修正して確定

提出したメモ・資料に基づき、公証人が遺言公正証書の案を作成します。案はメール等で提示され、本人側で内容を確認し、修正したい点があれば公証人と調整します。

希望・資料提出財産・受取人・遺言執行者等
公証人案法的な文書へ整理
確認・修正本人の意思と一致させる
ここで家族だけが確認して終わらせないこと。作成日の前に、遺言者本人が「どの財産を誰に残すのか」「なぜそうしたいのか」を理解していることが重要です。
06

公正証書遺言は何日かかる?|余裕を持って始める

必要日数を一律に「○日」と決めることはできません。公証役場の混雑状況、財産・家族関係の複雑さ、資料の揃い方、原案の修正回数、証人・本人との日程調整によって変わります。

早く進むケース

財産・相続関係が単純で、必要資料が揃い、遺言内容も固まっている。

時間がかかるケース

不動産が多い、受遺者が多い、内容変更が多い、予備的指定等が複雑。

予約も考慮

公証役場によっては完全予約制で、作成日時の確保に時間を要することがあります。

公式情報でも幅があります。銀座公証役場は、必要情報・資料が揃い日程調整ができれば1週間程度で完成する場合があると案内しています。一方、完全予約制の公証役場もあります。したがって、「早ければ短期間、ただし余裕を持って」が正確です。
健康状態に不安がある場合は、予約待ちを前提にしないこと。遺言能力が失われてからでは、公正証書遺言であっても作成できません。早めに公証役場・専門家へ相談することが重要です。
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作成日当日|最終的に確認されるのは「本人の意思」です

当日は、遺言者本人が証人2名の前で、公証人に遺言内容を改めて伝えます。公証人は、それが本人の真意であること、遺言内容を理解していることなどを確認します。

家族が内容を理解していることと、本人が理解していることは別です。遺言は代理で作ることができません。「詳しいことは全部息子に任せています」という状態では、そのまま作成に進めないことがあります。

REAL CASES

公証役場の現場で実際に起こる「つまずき」

公正証書遺言は確実性の高い方式ですが、作成日当日に初めて問題が分かることもあります。

CASE 1|家族が調整していたが、本人が内容を把握していなかった

当事務所でも、ご家族と公証役場との間で内容調整を進めた後、作成当日に遺言者本人が公証人から内容を確認された際、「詳しいことは息子に任せています」という趣旨の回答をし、その場ですぐ作成できなかったケースがあります。

改めて遺言内容を本人と一つずつ確認し、本人自身が財産の承継内容を理解・納得したうえで、再度公証人の確認を受け、最終的に作成に至りました。

CASE 2|病院へ出張してもらったが、その日の状態では確認できなかった

公証人に病院へ出張してもらっても、本人のその日の体調・意識状態等によっては、十分な意思確認ができず作成を見送ることがあります。別の日に状態が安定したところで改めて確認し、作成できた例もあります。

認知機能や意識状態は、病状・体調・時間帯等によって変動することがあります。だからこそ、可能な限り早い段階から準備することが重要です。

CASE 3|認知症の診断がある=必ず作れない、ではない

裁判例でも、認知症の診断があっても、遺言内容が比較的単純で、その内容と法律効果を理解できていたとして遺言能力が認められた例があります。

一方で、認知機能の低下が進み、多数の不動産・金融資産・債務を複雑に配分する遺言について、本人が十分理解できていなかったとして、公正証書遺言でも遺言能力が否定された裁判例があります。

「公正証書だから絶対に有効」とは言い切れません。公証人が関与することで確実性は高まりますが、遺言能力そのものがなければ、後日その有効性が争われる可能性があります。
裁判例を読むポイント:認知症という診断名だけで一律に有効・無効が決まるわけではありません。東京地裁令和6年5月27日判決(令和5年(ワ)第2611号)では、アルツハイマー型認知症とされた後の公正証書遺言について、遺言内容が「全財産を一人に相続させる」など比較的単純であったこと等を踏まえ、遺言能力が肯定されています。反対に、認知機能の程度や遺言内容の複雑さ等から、公正証書遺言でも遺言能力が否定された裁判例があります。個々の事案で判断される点が重要です。
東京地裁令和6年5月27日判決の解説・事件番号等
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当日に「丸暗記」は不要。でも、自分の遺言として説明できることが大切

事前に本人と確認したいこと

  • 誰に主な財産を残すのか
  • 自宅・土地等を誰に残すのか
  • なぜその分け方にしたいのか
  • 遺言執行者は誰か
  • 原案が自分の希望と一致しているか

避けたい状態

  • 本人が遺言案を初めて見るのが作成当日
  • 「子どもに任せている」だけで内容を知らない
  • 財産の大まかな内容も把握していない
  • 本人の意思より家族の希望が先行している
公証人の質問内容は一律の試験ではありません。本人の年齢・健康状態・遺言内容などに応じ、真意と判断能力が確認されます。
公式根拠:日本公証人連合会は、遺言当日、本人が証人2名の前で遺言内容を改めて口頭で告げ、公証人が「判断能力を有する遺言者の真意」であることを確認すると説明しています。また、本人が自由に真意を述べられるよう、利害関係人に席を外してもらう運用も示しています。
日本公証人連合会|公正証書遺言の当日の手続
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証人2名|誰でもなれるわけではありません

公正証書遺言では証人2名が必要です。遺言者自身で手配することもできますし、適当な証人がいない場合は公証役場へ相談することもできます。

証人になれない主な人

  • 未成年者
  • 推定相続人
  • 受遺者
  • 推定相続人・受遺者の配偶者
  • 推定相続人・受遺者の直系血族等
証人を公証役場等から紹介してもらう場合、別途費用がかかることがあります。具体額は依頼する公証役場へ確認します。
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費用はいくら?|公証役場ごとの自由料金ではありません

公正証書遺言の作成手数料は、政府が定める公証人手数料令に基づいて計算されます。したがって、公証役場が自由に基本料金を決めているわけではありません。

2025年10月1日以後の現行手数料では、財産を受け取る相続人・受遺者ごとに、その人が取得する財産価額に応じて手数料を計算し、その合計額を基礎とします。

目的の価額基本手数料
50万円以下3,000円
50万円超~100万円以下5,000円
100万円超~200万円以下7,000円
200万円超~500万円以下13,000円
500万円超~1,000万円以下20,000円
1,000万円超~3,000万円以下26,000円
3,000万円超~5,000万円以下33,000円
5,000万円超~1億円以下49,000円

具体例|同じ1億円でも、誰に分けるかで費用が変わります

遺言内容手数料の考え方
1億円を妻1人へ妻1人について計算+遺言加算49,000円+13,000円=62,000円
妻6,000万円+長男4,000万円妻分+長男分+遺言加算49,000円+33,000円+13,000円=95,000円
上記は基本的な計算例です。正本・謄本等の交付、枚数加算、祭祀主宰者指定、出張、その他の内容によって追加費用が生じることがあります。
根拠資料:日本公証人連合会「遺言」「手数料」。公正証書遺言の手数料は公証人手数料令に基づき、財産を取得する人ごとに目的価額を計算します。
日本公証人連合会|遺言日本公証人連合会|手数料
税理士はここを見る

公証人手数料の差より、遺言内容による相続税・納税資金の差を重視します

数万円単位の公証人手数料だけを理由に財産の分け方を変えるのは本末転倒です。資産規模が大きい場合、誰がどの財産を取得するかによる相続税、二次相続、売却可能性、納税資金への影響の方がはるかに大きくなることがあります。

正本・謄本等の交付費用

現在、従来の正本・謄本に相当するものを電子データで交付する場合は1通2,500円、書面で交付する場合は1枚300円です。

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公証役場へ行けない場合|病院・自宅・施設への出張

高齢・病気等で公証役場へ行くことが難しい場合、公証人が病院、自宅、老人ホーム、介護施設等へ出張して公正証書遺言を作成することができます。

出張でもできること

  • 病院での作成
  • 自宅での作成
  • 老人ホーム・介護施設での作成
  • 身体的に署名が困難な場合の対応を検討

追加費用

  • 基本手数料が50%加算される場合
  • 日当:1日20,000円
  • 4時間以内の日当:10,000円
  • 交通費実費
出張を予約できても、当日に必ず完成するとは限りません。公証人が本人の真意・判断能力を確認できなければ、作成を延期・中止することがあります。
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2025年10月から公正証書作成手続がデジタル化

2025年10月1日から、公正証書の作成手続がデジタル化されました。原則としてPDF形式の電磁的記録で公正証書が作成され、列席者の電子サイン等を用いる仕組みに変わっています。

一定の要件を満たし、公証人が相当と認める場合には、Web会議を利用して公正証書を作成できる仕組みも導入されています。

ただし、公正証書遺言なら誰でも自宅からオンラインだけで作れる、という制度ではありません。本人確認・真意確認に支障がないか等を公証人が個別に判断します。
根拠資料:公正証書の作成に係る一連の手続のデジタル化は、2025年10月1日に施行されています。
法務省|公正証書の作成に係る一連の手続のデジタル化について

TAX ACCOUNTANT’S VIEW

税理士ならここを見る|公証人へ案を出す「前」に確認したいこと

財産・法務の視点
  • 不動産を共有にしないか
  • 市場価値と相続税評価額の差
  • 遺留分侵害額はいくらか
  • 予備的遺言を入れるか
  • 遺言執行者を誰にするか
税務の視点
  • 一次相続の相続税
  • 配偶者の税額軽減
  • 小規模宅地等の適用可能性
  • 相続税の納税資金
  • 二次相続までの総負担

公証人は公正証書を適法に作成する専門家です。一方で、資産家・不動産所有者では、遺言案を公証人へ提出する前に「その分け方で税金と納税資金まで大丈夫か」を確認することが重要です。

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専門家の役割|一人ですべてを担う必要はありません

専門家中心的な役割
公証人本人の真意を確認し、公正証書として遺言を作成
税理士財産評価、相続税、納税資金、二次相続等を確認
司法書士不動産登記その他の登記実務等
弁護士紛争可能性、遺留分、法的対立がある案件等
大切なのは「誰に頼めば全部できるか」ではなく、案件に必要な専門家が連携できることです。

SELF CHECK

公正証書遺言を作る前のチェック

  • 推定相続人を確認した
  • 不動産・預金・株式等を一覧にした
  • 誰に何を残すか決めた
  • 本人自身がその内容を理解している
  • 遺留分を確認した
  • 遺言執行者を検討した
  • 相続税の概算を確認した
  • 納税資金を確認した
  • 二次相続を確認した
  • 必要書類を準備した
  • 証人2名をどうするか確認した
  • 健康状態に不安がある場合は早めに予約した

FAQ

公正証書遺言のよくある質問

Q. 公証役場へ行けば、その日に公正証書遺言を作れますか?

通常は事前に資料・希望内容を提出し、公証人が原案を作成し、本人側で確認・修正した後に作成日を決めます。内容が単純で資料が揃っていれば短期間で進むこともありますが、当日飛び込みで完成するものとは考えない方がよいでしょう。

Q. 公正証書遺言はどこの公証役場でも相談できますか?

遺言の相談は公証役場で行うことができます。実際の作成場所や、公証人が出張する場合の職務区域等については、依頼する公証役場へ確認します。

Q. 家族が遺言内容を公証人へ説明してもよいですか?

事前準備や資料提出を家族・専門家が支援することはできます。しかし、遺言そのものは本人の意思でなければならず、作成当日は公証人が本人の真意を確認します。

Q. 「息子に全部任せています」と言ったら作れませんか?

その一言だけで必ず作れないという意味ではありませんが、本人自身が遺言内容を理解・判断していることを確認できなければ、作成できないことがあります。事前に本人と内容を十分確認しておくことが重要です。

Q. 認知症の診断があれば公正証書遺言は作れませんか?

診断名だけで一律には決まりません。遺言時点で、その遺言内容と法律効果を理解して判断できる遺言能力があるかを個別に確認します。遺言内容の複雑さも判断要素になり得ます。

Q. 公正証書遺言なら後で無効になりませんか?

方式面の安全性は高いですが、遺言能力がなかった場合などには、公正証書遺言でも後日その有効性が争われる可能性があります。

Q. 証人を用意できません。

公証役場へ相談して証人を紹介してもらうことが可能です。紹介に伴う費用等は依頼先へ確認します。

Q. 病院に公証人を呼べますか?

可能です。病院・自宅・施設等への出張制度があります。ただし日当・交通費・手数料加算等が生じる場合があります。

Q. 公正証書遺言の原本は法務局で保管されますか?

いいえ。公正証書遺言は法務局の自筆証書遺言書保管制度とは別制度です。公正証書の原本は公証制度の下で保管され、2025年10月以後は原則として電磁的記録で作成される仕組みとなっています。

Q. 公証人手数料は公証役場によって違いますか?

基本となる公証人手数料は公証人手数料令で法定されています。ただし、財産額、取得者数、証書の内容、出張、交付方法等によって最終額は変わります。

Q. 公正証書遺言を作れば相続税も最適になりますか?

いいえ。公正証書は遺言の方式です。誰がどの財産を取得するかによって、配偶者の税額軽減、小規模宅地等、二次相続、納税資金等が変わるため、税務は別途確認します。

SOURCES

このページの主な根拠・参考資料

制度・費用・手続については、可能な限り公的機関・公証実務の一次資料を優先して確認しています。裁判例は、公開情報から事件番号・判決日・事案を確認できるものを、本文の論点に必要な範囲で紹介しています。

日本公証人連合会|遺言公正証書遺言の作成手順、本人の真意確認、証人、原本保管、出張、費用等公式資料を確認する
日本公証人連合会|手数料公証人手数料令に基づく現行手数料、交付手数料等公式資料を確認する
法務省|公正証書の作成に係る一連の手続のデジタル化2025年10月1日施行のデジタル化、関係法令・政省令法務省資料を確認する
裁判所|遺言書の検認公正証書遺言は家庭裁判所の検認を要しないことの確認裁判所資料を確認する
東京地裁令和6年5月27日判決(令和5年(ワ)第2611号)認知症の診断・登録後の公正証書遺言について、遺言内容との関係等から遺言能力を肯定した事例判決情報・解説を確認する
※裁判例は個別事案に対する判断です。類似する事情があっても同じ結論になるとは限りません。

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当事務所の考え方|「公正証書を作ること」をゴールにしない

公正証書遺言は、形式面の確実性に優れた有力な遺言方式です。しかし、資産承継の本当の目的は「公正証書を完成させること」ではありません。

誰に

本人の意思と家族事情を整理する。

何を

不動産・預金・自社株を適切に配分する。

どう残す

税金・納税資金・二次相続まで考える。

公証人へ提出する遺言案を作る前に、財産承継の設計を行う。そのうえで、公正証書という確実性の高い方式で本人の意思を形にする。この順番を大切にしています。

CONSULTATION

公証役場へ連絡する前の段階から整理できます

財産・家族関係を整理し、相続税、不動産、遺留分、納税資金、二次相続を確認したうえで、公証人へ提出する遺言内容を検討します。必要に応じて司法書士・弁護士等とも役割分担し、公正証書遺言の完成までつなげます。

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この記事を担当した執筆者
佐々木税務会計事務所 共同代表 佐々木謙
保有資格
専門分野相続・贈与・不動産・法人経営
経歴経営コンサルティング会社において約10年間、企業経営や事業承継に関するコンサルティング業務に従事。その後、法律事務所にて約5年間、相続・資産承継に関する実務を経験し、大手税理士法人では約10年間にわたり、相続税申告、財産評価、事業承継、生前対策など資産税業務を専門に担当しました。 これまで培ってきた税務・法務・経営コンサルティングの知見を活かし、一般のご家庭から地主・企業オーナーまで、幅広いお客様の相続・資産承継をサポートしています。 現在は佐々木税務会計事務所の共同代表として、「創族(そうぞく)」を理念に掲げ、相続税申告にとどまらず、生前対策、遺言書作成、家族信託、事業承継など、ご家族の未来を見据えた総合的な相続サポートに取り組んでいます。 相続は税金だけの問題ではなく、ご家族の人生に関わる大切な節目です。税務・法務・経営、それぞれの視点から最適な解決策をご提案し、お客様が安心して未来へ歩んでいただけるよう、分かりやすく実践的な情報発信にも力を入れています。
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